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町民だよりかみみね6月号特集

最終更新日:
  • 公民連携のすすめ東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻長・PPP研究センター長根本裕二


日本、そして上峰町の将来にとっても大きな影響を与える「人口減少」や「市場の縮小」といった課題。

今月の特集では、これらの課題解決のヒントを探るため、公民が連携して公共サービスの提供を行う手法、

PPP(公民連携)の第一人者である根本教授と町の未来を語り合います。

  • PPPがこれからの行政に必要。町長と根本教授対談。

PPPがこれからの行政に必要

町長 根本教授、ようこそ上峰町へ!歓迎いたします。待ちの将来を考えた時、人工減少に伴い税収の減少が切実な課題です。これからは行政、そして民間事業者とNPOや市民の皆さん、3者が連携したまちづくりが必要になってくると考えます。今回は、金融機関からのご紹介をいただき公民連携(PPP)の第一人者である根本教授にお伺いしたいと思います。


根本 よろしくお願いします。今後の地域行政の舵取りには、チャレンジしてよりよいものを実現していくという豊かな先見性が必要だと私は思います。その中で「PPP」という公共サービスの考え方は国や多くの自治体で採用されています。


町長 改めてそのPPPとは何かを教えていただけますか。

  • 上峰町30代・40代人口推移(平成28年〜令和2年)



根本 
PPPとは「パブリック・プライベイト・パートナーシップ」の略で、「公民連携」と訳します。地域で暮らしていくためには福祉や教育、子育て、道路など公共サービスが必要です。それらの充実や質の向上にかかる莫大な費用はそれまですべて税金でまかなってきました。それが世界の共通理解であり、当たり前でしたが、少子化が進み税収も減少しています。

また、公共サービスの中には民間で競い合い知恵や工夫を出してもらった方がより安くできる場合や、より質の高いサービスを提供できる場合もあります。

そういった考えから官(国、地方自治体、公的機関等)と民(民間企業、NPO、市民団体等)が目的決定や資金調達など役割を分担して行うことがPPPです。この概念の中にPFI(プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ)、指定管理者制度、LABV(官民共同開発事業体)などが含まれます。


町長 
そうですね。社会創造の作業は行政の特権ではありません。最も創造的で心躍るこの作業を公民が連携して取り組むべきだと思います。たとえば町が公有地を提供し、民間事業者は資金と開発ノウハウを提供する、そして町と民間事業者が50:50 の意思決定権を持ち官民共同の事業体をつくることで公共施設らしからぬエリアをつくることができると確信しています。


根本 
素晴らしいですね。これまでの公共施設は全て税金が使われてきましたが、PPPは目的決定や資金調達などを民間と連携・協力するやり方ですので、財政負担が少なくできるのでおすすめです。

  • 建設費0、維持管理費ほぼ0


未来に借金をつくらない「ツケ」を残さないまちづくり


町長 「地域優良賃貸住宅」をPFI方式で行う手法もありますよね。これまで移住・定住をソフト面で推進してきましたが、子育て世帯をはじめ多くの方に住む場所を提供することでさらなる促進が可能だと聞いています。

根本 その通りです。PFI住宅とは建設にかかる賃金・維持管理や運営費を民間企業が担う事業で全国的にも広がっています。PFI方式を活用することで、財政負担がほぼ0円で「地域優良賃貸住宅」の建設が可能になります。

このような取り組みで、質の高い賃貸住宅サービスを提供し、町が支払う人件費や管理コストの大幅な軽減が図れ、家賃収入によってむしろ町の収支は黒字になっています。費用対効果を見ても、民間と連携することでよりよいサービスを町民に提供できるのがメリットですね。

  • チャレンジからチャレンジへ

町長 それはいいですね。共同住宅だけでなく戸建て住宅などにも活用できそうです。上峰町ではこれまでに実施したことはありませんが、財政負担がほぼ0円だからこそ、その分を他の行政サービスで、町民の皆さんに還元することができますね。転入人口を増加させ、転出人口を抑えることができますね。

上峰町の鎮西山には「源為朝伝説」があり、城跡が出てきたことで期待が高まっています。そうした歴史的史跡を下地にしたまちづくりが、アイデンティティーになり、誇りや愛着の膨らみをつくるものだと思います。

根本 「上峰町と言ったら源為朝!」と言われるようなアイコンがあるといいですね。
まちづくりにはハードの整備だけでなく、町の文化や伝統などの歴史的なストーリーといったソフト面も重要となります。

町長 ストーリー性がありかつ、時宜を得たプロモーションによってこそ成約率やリピート率が高まります。民間の力を活用し、効用を最大化することや「新しい公共」の担い手をつくることで、本当の意味での大きなまちづくりが可能になります。共助・公助で自助を支えていきます。

さらに町民の皆さんに”住んでよかった”と思えるまちづくりをを行っていきます!

根本 はい。PPPは地域経営の試金石です。ぜひ挑戦していただきたいです。町長の強い信念を感じ、町民の皆さんが羨ましいです。私も上峰町に住みたいと思いました。

東洋大学大学院経済学研究科
公民連携専攻長・PPP研究センター長
根本 祐二(ねもと ゆうじ)教授

プロフィール
1954年、鹿児島県生まれ。
東京大学経済学部卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入校。
同行地域企画部長を経て、2006年東洋大学経済学部教授に就任。
現在、同大学院経済学研究科公民連携専攻長、
同PPP研究センター長を兼務する。

  • 根本裕二教授プロフィール1954年、鹿児島県生まれ。 東京大学経済学部卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。同行地域企画部長を経て、2006年東洋大学経済学部教授に就任。 現在、同大学院経済学研究科公民連携専攻長、同PPP研究センター長を兼務する。


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