町の負担ほぼ0円で建設を進める「地域優良賃貸住宅」。
中心市街地のシンボルとなる建物のイメージがついに形になりました。
2023年の幕開けとなる新春号でその全体像などをご紹介したいと思います。
※パース・写真はイメージです。
副町長
財津 勝記(ざいつかつき)
昭和33年3月19日生まれ。日本住宅公団、独立行政法人都市再生機構九州支社を経て、株式会社URリンケージ九州で支社長を務める。
現在、上峰町の副町長として住宅プロジェクトを担当。
〈主な資格〉技術士、一級建築士、再開発プランナーなど
利便性が高まった「地域優良賃貸住宅」
中心市街地の計画が進む中、まちづくりの要ともなる「地域優良賃貸住宅」。
昨年の9月号でもご紹介したように、上峰町ではPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)を活用し、建設費0円、維持管理費ほぼ0円で建設を予定しています。
PFI方式をとることで民間の資金や経営能力などを生かして建設・維持管理・運営などが行え、より充実した施設が建設できます。
さらに公営住宅ではなく、より幅広い方に住んでいただける「地域優良賃貸住宅」とすることで、子育て世帯や高齢者世帯、障がい者世帯などいろいろな世帯に向け、居住環境の良好な住宅を提供し、幅広い方に上峰町での暮らしを快適に過ごしていただけることを目指しています。
その計画を進める中で生活する皆さんのエリア内での利便性を考慮し、居住空間を設けることで買い物に気軽に行けるなど、今よりもさらに暮らしやすい環境が整う予定です。
未来への想いを「カゼマチ」に込める
柔らかい流線形が印象的な建物のコンセプトは「カゼマチ」で、建物の間を軽やかな風が吹き、人の賑わいも自然と生まれ出るようなイメージを描いています。
「カゼマチ」の由来は、鎮西八郎為朝が伊豆大島にいた頃、敵が来襲する前に次男を大凧に乗せて伊豆大島から脱出させようとした際に風待ちをしたという伝説に基づいています。
鎮西山をはじめとした上峰の豊かな自然を五感で楽しめるように、窓から見える景色は360度異なる予定で、自分好みのお気に入りスポットを四季を通して楽しめそうです。
また緑も豊富で子ども達が遊んだり散歩に出かけたりと、人と人との交流が自然と生まれる仕組みとなることで、町の拠点となりにぎわいを生み出す発信地ともなることが期待されます。
着々と進行しているまちづくりの槌音(つちおと)がいまにも聞こえてきそうです。
私の計画段階は一区切りつきました。これからは事業者選定という第二段階に進みます。
町民のみなさんへ
住宅と商業などの様々な施設が近接することにより、施設も購買者を増やし、住宅の利便性も増すなどのお互い相乗効果をもたらします。
昼間の賑わい、夜には住宅の明かりもこぼれる温かい風景を是非想像してみてください。